写真日和

私が撮ってきた写真を載せるブログです。

【FUJIPET】【フィルム写真】日暮里駅東口にある繊維問屋街付近

1957年(昭和32年)に、富士フィルムが自社のフィルム販売拡大をするため、今までカメラを使ったことがない人にでも簡単に扱えるように発売された、ブローニー判フィルム使用の低価格カメラのFUJIPETで撮った日暮里駅東口にある繊維問屋街付近の光景です

【FUJIPET】【フィルム写真】日暮里駅東口にある繊維問屋街付近

日暮里駅東口にある繊維問屋街とは

日暮里は、東京都荒川区の東日暮里と西日暮里の総称です。
昔は日暮里町と1つの街でだった場所で、現在は、町工場、商店街、住宅が混在して密集する地域となっています。
駅は日暮里駅(JR東日本東京都交通局)とJR西日暮里駅JR東日本東京都交通局東京メトロ)、日暮里という名称は付いていませんが、東京都荒川区西日暮里一丁目にあるJR三河島駅JR東日本)、東京都荒川区西日暮里六丁目にある新三河島駅京成電鉄)があります。全体的に東京の下町の雰囲気を残している所です。

日暮里駅の東口には、服地・織物、服飾用小物、既製服などを扱う繊維問屋街があります(70店舗ほどあるそうです)。
大正時代に、浅草方面で古繊維、栽落業を行っていた業者が、当時閑散としていたこの周辺に移動し、その後同業者が集まって出来た問屋街です。
昭和の日中戦争、太平洋戦争の頃になると、物資不足 により統制経済配給制)になったことで終戦まで営業はストップしましたが、その後に各業者が営業再開し、現在に至っています。
問屋街なのですが、一般向けに小売も行うお店もあり、値段がとても安いことから、主婦などが多くここにやって来ます。最近では、カジュアル物を扱う店もあることから、若者もここに来て買い物を楽しんでいます。

今回はこの日暮里の繊維問屋街付近の写真を載せます。
使用カメラはFUJIPET、使用フィルムはLomography Color Negative 400 120 filmです。
撮影時期は、2013年4月頃です。

FUJIPET

FUJIPETで撮った日暮里駅東口にある繊維問屋街の光景

【FUJIPET】【フィルム写真】日暮里駅東口にある繊維問屋街付近
【FUJIPET】【フィルム写真】日暮里駅東口にある繊維問屋街付近
【FUJIPET】【フィルム写真】日暮里駅東口にある繊維問屋街付近
【FUJIPET】【フィルム写真】日暮里駅東口にある繊維問屋街付近
【FUJIPET】【フィルム写真】日暮里駅東口にある繊維問屋街付近
【FUJIPET】【フィルム写真】日暮里駅東口にある繊維問屋街付近

FUJIPET

FUJIPET(フジペット)の説明をします。
1957年(昭和32年)に、富士フィルムが自社のフィルム販売拡大をするため、今までカメラを使ったことがない人にでも簡単に扱えるように発売された、ブローニー判フィルム使用の低価格カメラです。 発売されると爆発的に売れたようで「当時のカメラ販売記録を更新するという快挙を成し遂げた」とカメラ関連の本に書かれています。以下の写真はFUJIPETです。

FUJIPET
FUJIPET
FUJIPET

焦点距離75mmの単玉F11レンズ搭載したカメラで、シャッタースピードは1/50秒とバルブの二種類、絞りはF11(開放)、F16、F22の三種類です。
フィルムの入れ方はHOLGAと同じですが、シャッターの切り方はシャッターシャージをした後に、シャッターボタンを押すというSMENA 8Mに似たものです。
マニュアルフォーカスカメラの操作を最低限に抑えた感じで、マニュアルフォーカスに慣れている人なら(個人的にはマニュアルフォーカスカメラの方が簡単だと思っているのですが、最近はデジタルで自動補正するオートフォーカスカメラに慣れた人が多いので、この人らには操作自体が分からないかもしれません)非常に写真が撮りやすいのが特徴です。
このカメラを設計したのは、ヤシカY16を始めとして数々のカメラ設計を手掛けた甲南カメラ研究所長・西村雅貫氏だけに、低価格という制限がある中で、多くのカメラ初心者でも扱えるように丁寧に作ったのが分かるカメラになっています。
そしてデザインが素晴らしいのも特徴です。低価格のカメラとは思えないカッコイイデザインをしています。
ボディに金属も使われているので頑丈です(HOLGAみたいに貧弱ではありません)。
このカメラのデザインをしたのは、東京芸術大学・田中芳郎氏です。
初めて購入するカメラはカッコイイのがいいに決まっています。
持っていてカッコイイとみんなに思われる、そんなデザインになっています。
この二点からこのカメラは、戦後国産カメラ史に残る傑作と言う風に呼ばれていたりします。

写りですが、撮って引き伸ばしをした写真を見ると、初心者向けの最低限に機能を絞った昔のマニュアルフォーカスカメラではありますが、良く写るなって思いました(一部黒つぶれした写真もありますが…それは僕の設定ミスです)。
正直ここまで写るとは思いませんでした。シャッタースピードは事実上固定されていますが(このカメラでバルブは使用しないと思います)、絞りは3つ選択できるので、露出計で適正露出を調べればしっかりした写真を撮れます。
見た目はHOLGAに似てますが、周辺光量落ちも起きませんし、それとは雲泥の差がある素晴らしいカメラでした。さすが天下の富士フイルム、低価格のカメラでも変なカメラは作らないんだなってことが分かりました。

このカメラ、今の概念からすると、誰にでも撮れる低価格カメラというコンセプトなのでトイカメラの部類に入るんでしょうが、HOLGAなどに比べると、キレイな写真が撮れます。
HOLGAとFUJIPETは、高価であるカメラを安く購入出来るようにするために生まれた点では共通してますが、HOLGAが安くするために部品などを安物にしたりしたため欠陥だらけのカメラになってしまったのに対して、FUJIPETはカメラ入門者のための作られてたため、カメラの素晴らしさを知ってもらうように、写りやデザインはしっかり作られています。
HOLGAとFUJIPETを比べるのが変な話かも知れません(HOLGAに分が悪いのは当然です)。
トイカメラとしてではなく、素敵な中判のクラシックカメラとして使用したカメラです。