写真日和

私が撮ってきた写真を載せるブログです。

【FUJIPET】【フィルム写真】初の日本郵便の商業施設 KITTE

1957年(昭和32年)に、富士フィルムが自社のフィルム販売拡大をするため、今までカメラを使ったことがない人にでも簡単に扱えるように発売された、ブローニー判フィルム使用の低価格カメラのFUJIPETで撮った初の日本郵便の商業施設 KITTEの光景です

【FUJIPET】【フィルム写真】初の日本郵便の商業施設 KITTE

日本郵便の商業施設 KITTEとは?

KITTE(キッテ)は2013年3月21日にオープンした、旧東京中央郵便局局舎を一部保存、再生し建設された『JPタワー』内の、地下1階地上6階、98の店舗から成る商業施設です。
場所は、JR東京駅の丸の内南口前にあります。かなりオシャレな感じのする施設で、東京丸の内の新スポットとしてKITTEは、今後も人気を集めそうです。
なおこの名称は、「切手」と「来て」の2つの言葉から作られたそうです。

 

このKITTEの目玉は、なんといっても6階にある地上庭園、KITTEガーデンです。
ここに行くと、1914(大正3)年の創建時の壮麗な姿に戻された東京駅丸の内駅舎を見下ろすことが出来ます。
実はここに行ったのは買い物とかではなく、見下ろした光景を写真に撮りたかったからです。
そう思ってきた方も多くいらっしゃっていて、コンデジスマホを含む携帯電話のカメラ、そして本格的な人は一眼レフカメラを持って写真を撮っていました。
買い物以外の人…写真好きの人にとっても最高のスポットになりそうです。

 

このKITTEを見て、昔、ここは東京中央郵便局で、出し忘れていた郵便物を出したりしたことを思い出しました。
僕にとって未だ郵便局のイメージが強く(といっても、この施設内には郵便局も残されています)、それが商業施設になったことに対して不思議な感じがしました。
変わりゆく東京の1つの象徴なのではないか、そんなことを思いました。

 

今回の写真は、そんなKITTEの写真を載せます。
使用カメラはFUJIPET、使用フィルムは使用フィルムは、Lomography Color Negative 400 120です。撮影日は2013年4月後半です。

FUJIPET

FUJIPETで撮った初の日本郵便の商業施設 KITTEの光景

【FUJIPET】【フィルム写真】初の日本郵便の商業施設 KITTE
【FUJIPET】【フィルム写真】初の日本郵便の商業施設 KITTE
【FUJIPET】【フィルム写真】初の日本郵便の商業施設 KITTE

FUJIPET

FUJIPET(フジペット)の説明をします。
1957年(昭和32年)に、富士フィルムが自社のフィルム販売拡大をするため、今までカメラを使ったことがない人にでも簡単に扱えるように発売された、ブローニー判フィルム使用の低価格カメラです。 発売されると爆発的に売れたようで「当時のカメラ販売記録を更新するという快挙を成し遂げた」とカメラ関連の本に書かれています。以下の写真はFUJIPETです。

FUJIPET(フジペット)
FUJIPET(フジペット)
FUJIPET(フジペット)

焦点距離75mmの単玉F11レンズ搭載したカメラで、シャッタースピードは1/50秒とバルブの二種類、絞りはF11(開放)、F16、F22の三種類です。
フィルムの入れ方はHOLGAと同じですが、シャッターの切り方はシャッターシャージをした後に、シャッターボタンを押すというSMENA 8Mに似たものです。
マニュアルフォーカスカメラの操作を最低限に抑えた感じで、マニュアルフォーカスに慣れている人なら(個人的にはマニュアルフォーカスカメラの方が簡単だと思っているのですが、最近はデジタルで自動補正するオートフォーカスカメラに慣れた人が多いので、この人らには操作自体が分からないかもしれません)非常に写真が撮りやすいのが特徴です。
このカメラを設計したのは、ヤシカY16を始めとして数々のカメラ設計を手掛けた甲南カメラ研究所長・西村雅貫氏だけに、低価格という制限がある中で、多くのカメラ初心者でも扱えるように丁寧に作ったのが分かるカメラになっています。
そしてデザインが素晴らしいのも特徴です。低価格のカメラとは思えないカッコイイデザインをしています。
ボディに金属も使われているので頑丈です(HOLGAみたいに貧弱ではありません)。
このカメラのデザインをしたのは、東京芸術大学・田中芳郎氏です。
初めて購入するカメラはカッコイイのがいいに決まっています。
持っていてカッコイイとみんなに思われる、そんなデザインになっています。
この二点からこのカメラは、戦後国産カメラ史に残る傑作と言う風に呼ばれていたりします。

写りですが、撮って引き伸ばしをした写真を見ると、初心者向けの最低限に機能を絞った昔のマニュアルフォーカスカメラではありますが、良く写るなって思いました(一部黒つぶれした写真もありますが…それは僕の設定ミスです)。
正直ここまで写るとは思いませんでした。シャッタースピードは事実上固定されていますが(このカメラでバルブは使用しないと思います)、絞りは3つ選択できるので、露出計で適正露出を調べればしっかりした写真を撮れます。
見た目はHOLGAに似てますが、周辺光量落ちも起きませんし、それとは雲泥の差がある素晴らしいカメラでした。さすが天下の富士フイルム、低価格のカメラでも変なカメラは作らないんだなってことが分かりました。

このカメラ、今の概念からすると、誰にでも撮れる低価格カメラというコンセプトなのでトイカメラの部類に入るんでしょうが、HOLGAなどに比べると、キレイな写真が撮れます。
HOLGAとFUJIPETは、高価であるカメラを安く購入出来るようにするために生まれた点では共通してますが、HOLGAが安くするために部品などを安物にしたりしたため欠陥だらけのカメラになってしまったのに対して、FUJIPETはカメラ入門者のための作られてたため、カメラの素晴らしさを知ってもらうように、写りやデザインはしっかり作られています。
HOLGAとFUJIPETを比べるのが変な話かも知れません(HOLGAに分が悪いのは当然です)。
トイカメラとしてではなく、素敵な中判のクラシックカメラとして使用したカメラです。